ジブリ映画「ハウルの動く城」で城を動かしていたカルシファー。
そのカルシファーの契約とはハウルと交わした契約のことですが、どんな契約だったのか謎に感じた人も多かったのではないでしょうか。
今回はカルシファーの契約とカルシファーが悪魔と名乗った意味や崩壊したはずの城が最後に動いている理由についてお届けします。
※この記事にはネタバレもあります。
目次
「ハウルの動く城」カルシファーの契約とは
カルシファーはソフィーと初めて会ったときに契約に縛られてハウルのこき使われていると言っていました。
その契約とはどんな契約だったのでしょうか。
カルシファーとハウルの契約
物語の終盤、ソフィーはハウルの過去に導かれたことでハウルとカルシファーが契約を交わす場面を目撃します。
それは、子ども時代のハウルが星の子に心臓を与えるというものでした。
星の子とはカルシファー。
カルシファーの正体は流れ星だったのです。
カルシファーとハウルの契約とは、
ハウルの心臓をカルシファーに与えることでカルシファーの力をハウルが得る
というものです。
つまり、ハウルの心臓と引き換えにカルシファーがハウルに強力な魔力を供給するということですね。
でも、なぜハウルは星の子に心臓を与え契約したのでしょうか。
ハウルが星の子に心臓を与え契約した理由
ソフィーがハウルの子ども時代にいる場面で、降りそそぐ星の子のシーンがありました。
星の子は湖に落ちて必死に駆けますがスッと消えてしまいます。
星の子は空から地上に降ってくるとすぐに死んでしまうことをかわいそうに思ったハウルは、偶然自分のもとに降ってきた星の子を死なせないために心臓を与え契約をしてしまったのです。
星の子を飲み込む前にハウルは星の子に何かを語りかけていますが、そのときこそがまさに契約を取り交わしていたときでしょう。
そして星の子を飲み込んだハウルの体から心臓が炎となって表れたのがカルシファーです。
そのカルシファーは自分のことを「悪魔」と名乗りますがそれはなぜなのでしょうか。
「ハウルの動く城」カルシファーが悪魔と名乗った理由
カルシファーがソフィーに会ったときに「オイラは火の悪魔」と言っています。
そして可愛そうな悪魔で契約に縛り付けられてハウルにこき使われているとも言っていました。
カルシファーが悪魔とはどういう意味なのでしょうか。
契約によって悪魔になった星の子
カルシファーが自分のことを悪魔と言ったのは、ハウルとの契約によって心臓を得た星の子が悪魔となって魔力を増したからです。
ハウルは心臓を与えることで強力な魔力を得ることができ、ツバメのような鳥に変身してしまいます。
しかしその魔力を使いすぎると元に戻れなくなるというリスクを抱えており、サリマンも魔王になる可能性を心配していました。
星の子・カルシファーがハウルの心臓を得たことで悪魔になり、代わりに力を得たハウルも最終的には心を失い魔王になってしまう危険があった。
このことからもカルシファーは自分のことを悪魔と名乗ったのだと思われます。
カルシファーとハウルは生死を共にすることに
星の子、つまり悪魔との契約は体の一部を与えることで成立するので、ハウルは心臓を与えることで強力な力を得ました。
が、その代わりに悪魔(カルシファー)と生死を共にすることになります。
つまりハウルが死ねばカルシファーも死んでしまうしカルシファーが死ねばハウルも死んでしまうということ。
なのでカルシファーは暖炉に縛り付けられていると考えられます。
ウロウロして水でもかかって炎が消えてしまえばハウルも死んでしまうわけですから…。
その上にカルシファーはハウルにこき使われるのが嫌で契約を解除したがってもいましたね。
最後は契約が解除された
最終的には契約の秘密を知ったソフィーがハウルに心臓を戻したのでカルシファーとハウルの契約は解除されました。
ソフィーはハウルの過去に導かれたことにより契約の秘密を知ったわけですが、そのときにハウルに未来で待っててと叫びました。
それはカルシファーとハウルの契約の呪いを解きにいくということだったのです。
実はカルシファーとハウルの呪いを解くことができるのはソフィーだったのです。
そのことは、ソフィーは「命を吹き込む魔法」の力を持っていると原作小説でも説明されています。
なのでハウルもずっとソフィーを待っていたしカルシファーもソフィーに契約の秘密を見破ってくれと言っていたんですね。
最後かかしのカブの呪いを解いたのもソフィーでした。
ここで疑問に思うことは、ソフィーによってハウルに心臓を戻されたということは、カルシファーとの契約はなくなったはずです。
ところがエンディングでまた城が復活しているのはなぜなのでしょうか。
「ハウルの動く城」最後に城が動いている理由
ソフィーがハウルに心臓を戻した瞬間カルシファーは「生きてる!オイラ自由だー」と星の子に戻り空へと飛び立ちました。
なのに最後に城が復活して動いていたのはなぜなのでしょう。
ハウルに心臓を戻すとカルシファーは死んでしまうと思われましたが、カルシファーは生きていました。
まずはカルシファーがなぜ生きていたのかからみていきましょう。
カルシファーが生きていたのは
上記でも述べましたが、原作小説でソフィーは「命を吹き込む魔法」の力を持っている魔法使いと説明されています。
映画の作中でのソフィーの魔力については曖昧な表現でしたが、ソフィーがハウルに心臓を戻すときにつぶやいた言葉。
「どうか、カルシファーが千年も生きハウルが心を取り戻しますように…。」
この時がソフィーが魔法を使った場面といえます。
ソフィーが「命を吹き込む魔法」を使ったことでカルシファーは死なず、またハウルも心臓を取り戻し本来の心が蘇りました。
最後に城が動いているのは
カルシファーは死なずにすみましたが、もうハウルとの契約は解除されています。
なので暖炉に留まることもなくなり動く城の原動力でもなくなりました。
ところが最後の場面では城が復活して動いてます。
それはカルシファーが自らの意思で戻ってきたからです。
自由を望んでいたカルシファーですが、やっぱりソフィーたちと一緒にいたいと思い戻ってきました。
そして城の原動力としてソフィーやハウルたちの家族として行動を共にすることになりました。
なので以前のように”契約だから”ではなく、カルシファー自らの意思で城を動かしているということです。
「オイラみんなといたいんだ!雨も降りそうだしさ!」
とソフィーの手のひらで炎になりキスをされ照れるカルシファーがとても可愛かったです。
これからずっとハウルの城の原動力となり皆で幸せに暮らしていくことでしょう。
まとめ
ハウルの動く城のカルシファーの契約と悪魔の意味や最後に城が動いている理由についてお届けしました。
カルシファーとハウルの契約はお互いの私利私欲のために結んだわけではなく、ハウルが死にゆく星の子を助けたいという気持ちから始まったことでした。
カルシファーはハウルが戻れなくなることを心配し、ハウルもカルシファーを「友達」と呼んでいます。
そんなことから実はとても良い関係性であったことがうかがわれます。
最後カルシファーが戻ってきてまた城を動かすことになったことも納得がいきますよね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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