映画「コクリコ坂から」では、風間俊と松崎海が異母兄弟という描写がありました。
結局、俊と海は異母兄妹ではなかったのですが、そのあたりの関係が少しわかりにくかったのではないでしょうか。
今回は俊が海と異母兄妹だと思った経緯や俊の本当の父親、メルの母親が風間俊の養父に会ったわけについてお届けします。
※この記事はネタバレも含みますのでご注意ください
「コクリコ坂から」俊が海と異母兄弟だと思った経緯
3週連続 夏はジブリ
第2夜「#コクリコ坂から」
⛵️金曜よる9時⛵️16歳の少女海と17歳の少年俊
惹かれ合う二人に衝撃の運命が
スタジオジブリが贈る青春物語 pic.twitter.com/xLXW4tSWjM— アンク@金曜ロードSHOW!公式 (@kinro_ntv) August 17, 2020
物語の主人公・松崎海が通う高校には、男子文学部の部室棟「カルチェラタン」がありましたが、老朽化によることで取り壊されそうになっていました。
その「カルチェラタン」の取り壊し反対を学級新聞で訴えていた風間と知り合った海は、お互い恋心を抱くようになります。
新聞のガリ切りを手伝うようになった海は、風間に協力するためカルチェラタンの大掃除を提案。
学校では女子生徒たちも大勢参加し、カルチェラタン生存のために頑張ることになります。
そんな時、コクリコ荘に下宿していた北斗の送迎会にやってきた風間に海は亡くなった父と友人2人が写った写真を見せたのです。
その写真を見て動揺した風間は、次に海に会ったときから急によそよそしくなってしまう。
理由を問いただす海に俊は、海が持っていた写真と同じ写真を取り出し
「澤村雄一郎、俺の本当の親父」
と言ったのだった。
キョトンとする海に俊は、
「俺たちは兄妹ってことだ」
と市役所に行って戸籍も調べて確認したことを海に告げたのでした。
- 海の父親「澤村雄一郎」が写っている写真と同じ写真を俊も持っていた
- 俊はその写真に写る「澤村雄一郎」が本当の父親だと思っていた
以上のことから俊は海と兄妹だと思い、海を避けるようになったのです。
「嫌いになったのならはっきりそう言って」きっぱりと俊に言い放つ海。二人が歩く通学路は雨が降っています。実は、この雨は海がこのセリフを言うのに合わせて、激しくなっています。雨脚の強さもドラマを表現しているんですよ。#コクリコ坂から pic.twitter.com/szKlwALXxA
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しかし、実際は海と風間俊は異母兄弟ではなく、俊の父親は別の人だったのです。
では、風間俊の父親は誰なのか解説していきます。
風間俊の本当の父親
若き日の海の父が写っている写真。三人は高等商船学校の同級生でした。写真の中で着ているのも学校の制服です。ちなみに写真の横に書き込まれている名前は鈴木敏夫プロデューサーが書いたものだそうです。#コクリコ坂から pic.twitter.com/VzpbSx6TPi
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俊は養父の話から自分の本当の父親は「澤村雄一郎」だと思っていました。
しかし俊の実の父は澤村と同じ船乗り仲間の「立花洋」だったのです。
劇中に出てくる3人の船乗り仲間が写っている写真の真ん中にいるのが立花です。
俊を養父のもとに連れてきたのが「澤村」だったことから養父は澤村が父親だと思っていたのだと思います。
俊の養父は俊を本当の息子として育てていたため、実の父親が誰かはあまり重要なことではなかったのでしょう。
澤村から詳しい事情を聞かなかったのかもしれません。
なので俊も澤村が実の父親だと思っていたと思われます。
そして養父が
「近頃あいつによく似てきたな」
と言ったことから、澤村と俊はどことなく似ていたことも父親だと思った理由になりそうです。
が、その真相はアメリカから帰国した母から海が聞くことになります。
俊が風間家に来たいきさつ
俊の本当の父親は、澤村の船乗り仲間の「立花」でした。
ではなぜ、旬を養父のもとに連れて行ったのが澤村だったのでしょう。
俊の本当の父親「立花」は引き揚げ船の事故で亡くなったのです。
立花の妻も俊を産んですぐに亡くなっていて、親戚も戦争で亡くなっていたため澤村は自分の子として引き取り、役所にも届けました。
立花の赤ん坊を放っておけば孤児院に行くことが免れない。
そんなことをさせたくなかった澤村は赤ん坊を引き取ったものの、自分の妻も身重でした。
澤村の妻は当時、海を身ごもっていて俊を育てる余裕がなかったのです。
悩んだ末、子どもを欲しがっていた知り合いの夫婦、風間家に養子にしてもらうことにしました。
こうして俊は風間家の養子として育てられました。
ジブリの青春映画といえば「コクリコ坂から」でしょ 風間くん良い奴すぎるしかっこよすぎる。 pic.twitter.com/xxHLLk6D1V
— (@risa_banana65) August 9, 2020
なので、俊が戸籍を調べに行った時、戸籍上は父が澤村となっていたので海と兄妹だと思ったのです。
それを聞いた海は母の胸で泣いていましたね。
そして海の母は俊の養父・風間に会うのですが、何を伝えたかったのでしょう。
メルの母親が風間俊の父親に会った理由
ふと見たくなったので『コクリコ坂から』(2011年)を視聴。メル(海)と俊の父親の真相がわかっときと小野寺さんの最後の言葉で涙腺が崩壊した。歳を重ねるごとに涙もろくなっていく… pic.twitter.com/siuSBYuZEy
— たまちゃん (@tsurugagunji) January 29, 2017
海の母は海と話したことにより、俊と海がお互い恋心を抱いていることに気づきます。
二人は兄妹かもしれないと不安を抱いていることも…
それを知り、養父にいきさつをきちんと話すことで養父にも理解してほしかったのだと思います。
きっと俊の養父は二人が惹かれ合っていることや不安がっていることを何も知らなかったのでしょう。
俊に「本当の息子じゃない」と変な気を使わせないためにもずっと「お前は俺の息子だ」と言っていた養父。
けれど、海の母に会ったことで二人のことを知り、写真に写っていたもう一人の仲間「小野寺」に会いに行くように促しました。
小野寺「立花と澤村の息子と娘に会えるなんて嬉しい。ありがとう。こんな嬉しいことはない」#コクリコ坂から pic.twitter.com/gT4Sp5udM4
— アンク@金曜ロードSHOW!公式 (@kinro_ntv) August 12, 2016
小野寺から当時のことを聞くことができ、俊と海は本当の真実を確信し微笑むのでした。
メルの母親が風間の父親に会ったのは、他でもない二人の幸せを願ってのことだったのでしょう。
まとめ
映画「コクリコ坂から」で海と風間俊は異母兄弟ではありませんでした。
海の父親は「澤村雄一郎」俊の父親は「立花洋」で同じ船乗り仲間であり親友だったことがわかりました。
時代の背景から複雑になってしまった経緯がありましたが、最後は真実がわかってよかったですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。