ジブリ映画「ゲド戦記」に登場するクモ。
登場した時は謎めいた雰囲気でしたが、最後は不気味で怖いとしか言いようがない姿になってしまったキャラクターです。
そんなクモはとても中性的だったので、性別が気になった人が多かったのではないでしょうか。
今回はクモの性別や年齢とクモが言った「怖い怖い」のセリフの意味や目的についてお届けします。
目次
「ゲド戦記」クモの性別と年齢
クモといえば長い髪に妖艶な雰囲気。
化粧顔や声質でも中性的な印象なので性別はどちらともいえそうで謎ですよね。
クモの性別
結論から言いますとクモの性別は「男性」です。
「えっ??」という感じより「ふーん、そうだったんだ…」くらいであまり驚いた人は少なかったのではないでしょうか。
確かに服装はドレスっぽいものにパンプス、そしてネイルもしています。
髪も長いし声優キャストが田中裕子さんであることからクモは女性だと思われがちですが、かと言ってクモが女性だと言われても納得できない印象が残ったと思います。
なので男性と言われても「えっ??」にはならず「ふーん、そうだったんだ…」という感覚になるのではないでしょうか。
少なくとも私はそうでした。
まず体格ががっしりしていることから女性の体つきでないことがわかります。
そして何よりも”手が男”なんですよね。
手には年齢が出るとか手を見れば仕事がわかるとか色々言われますが、明らかにクモの手の造りは男性なんですよね。
そこは製作者側も中性的な雰囲気の中、体格と手の造りで男性を表していたのではと思いました。
そしてクモは自分のことを「オレ」とも言います。
まぁ女性で自分のことを「オレ」と言う人もいなくはないと思いますが一般的には男性が自分のことを指す言葉です。
またテナーのことを「女はうるさくて敵わん」と言っています。
その”女は”という言い回しがまさに男性からでる言葉ではないでしょうか。
こういったことからクモは男性であることがわかると思います。
そのクモは序盤と終盤では容姿が雲泥の差で変わり果ててしまいますが、いったい年齢は何歳くらいなのでしょうか。
クモの年齢
こちらも結論から言いますとクモの年齢は明かされていないのでわかりません。
なのでここからはあくまでも推測になりますが、50歳くらいもしくは100歳くらいのどちらかではないでしょうか。
50歳くらいと思える理由は、かつてハイタカと同志だと言っていたことから50歳前後だと考えられることです。
ハイタカの年齢も明かされていませんが見た目から50歳前後かなと思えたので、クモもそのくらいではと考えることができます。
その場合、最後に老人になったのは魔法が解けた反動であのような姿になってしまったと考えられます。
そして100歳位と思えるのは、最後に魔法が解けて晒した姿が本来のクモの姿だと思えるからです。
魔法で若さを得ていたクモですが、魔法が解けてしまった姿はしわくちゃで歯も抜けてしまっていて見るからに100歳くらいの老人でした。
なので本当の年齢はかなり高齢ではと思われます。
魔法が解けて老け込んだというよりは、本来の姿に戻されたと考えるほうが無難だと思えるので、クモの年齢はかなり高齢で100歳くらいと考えられます。
そしてもうひとつ考えられるのは、とっくに寿命を迎えて死んでいたのに魔法の力で蘇っていただけということ。
そうであれば死者ですから年齢という表現は当てはまらくなりますね…。
そんなクモは最後の成れの果てに「怖い怖い」と言いますが、その意味はクモの目的につながることでした。
「ゲド戦記」クモの怖い怖いのセリフの意味と目的
#子供の頃怖かったもの
ゲド戦記のクモとか?
初めて見た時は怖い思った😨 pic.twitter.com/SW1FwaTwpL— まるちゃ (@qa_jh8) December 11, 2018
クモの怖い怖いのセリフの意味
劇中の終盤でクモと対峙するアレン。
テルーを抱えて逃げるクモの「怖い怖い」というセリフがとても不気味でしたね。
おまけに姿形が恐ろしく豹変していましたし…。
クモの「怖い怖い」というセリフの意味は「死ぬことが怖い」ということです。
クモはアレンを操ろうとしたときにも「死は怖いぞ」と言っていましたし、アレンに追い詰められたときも「死は恐ろしいよ」と言っています。
クモはどこまでも死を恐れているのです。
「コワイ コワイ コワイ」ってあなたが一番怖いんですけどって場面でしたよね。
まさにトラウマ級に怖いクモですが、死が怖いということは永遠の命が欲しいってことです。
クモの目的
クモの目的は「永遠の命」を得ること。
クモは永遠の命を得るために、禁断の生死両界を分かつ扉を開いた魔法使いです。
死を恐れるがゆえにクモは世界の均衡が崩れることもいとわず、禁断の魔法を濫用したのです。
お金をもらいあの世から死者を呼び出す魔術も使っていました。
そのことに激怒したハイタカに阻止されたことからハイタカに復讐を誓っていました。
ハイタカに黄泉の国へ連れて行かれ恐怖のどん底に落とされたクモは、その後決して死を受け入れないことを誓ったのです。
クモは人間すべての影
永遠の命を手に入れ、自分の欲望を満たすことが目的だったクモ。
ハイタカをも抹消して永遠の若さで世の中を牛耳ることが目的だったといえるのではないでしょうか。
「ゲド戦記」は人間の影がテーマであり、ある意味クモは人間誰もが抱く欲望の影の部分を象徴したキャラクターだったと思います。
クモは最後グロテスクな姿になりただ「怖い」「気持ち悪い」と感じたかもしれませんが、欲望にまみれた人間の心を表していたのではと思えます。
「均衡はすでに我ら人間の手によって破壊されつつある」というクモのセリフから、世界の均衡を崩すのは自分だけではなくすべての人間であるというメッセージが伝わってきます。
クモは代表して人間の影の部分を視覚でもわかるように表現していたと私は捉えました。
まとめ
ゲド戦記に登場するクモの性別や年齢とクモのセリフ「怖い怖い」の意味や目的についてお届けしました。
クモは男性でしたが年齢は明かされていませんでした。
クモはトラウマ級に「怖い」キャラクターでしたが、クモから伝わってくるメッセージを受け取ってみると人間の晒したくない影の部分が見えたのではないでしょうか。
この作品も人によって捉え方は幾通りもあると思います。
難しい作品だからこそ考察しがいがあり、だんだんハマっていっておもしろくなっていきますね!
最後までお読みいただきありがとうございました。