映画「パラサイト半地下の家族」で家族とともに半地下に暮らすキム・ギジョン。
そのギジョンは最後亡くなってしまいます。
今回はなぜギジョンが死んだのか、家族の中で一人だけ刺殺された理由を考察したいと思います。
目次
半地下で暮らすキム・ギジョン
「パラサイト 半地下の家族」の先行上映に行ってきました!今はもうとにかく面白いので観てくれとしか言えません。ただ強いて言うなら、ギジョンちゃんが推せる pic.twitter.com/xIgv714Jot
— 湯ヶ腸 (@oyu_kaeru) January 4, 2020
父・母・兄と半地下で暮らす末娘のギジョンは、美術の才能があるものの予備校にも通えず屈折した日々を送っていました。
そんな中、兄のギウに舞い込んだ金持ち一家での家庭教師の仕事。
その兄の身分を偽るためにソウル大学の在籍証明書をいとも簡単に偽造するギジョン。
父のギテクが”ソウル大学に文書偽造学科があれば主席入学だ”というほどの出来栄えです。
そしてギウの計らいで絵の家庭教師として金持ち一家のパク家に潜入します。
金持ち一家パク家の婦人・ヨンギョをすっかり信用させたギジョンは息子ダソンの絵の先生として雇われます。
そんなギジョンは最後、パク家のパーティーの最中に刺されて亡くなってしまいます。
ギジョンの死にどういった意味があったのでしょうか。
「パラサイト半地下の家族」なぜギジョンは死んだ?
「パラサイト 半地下の家族」
懐かしげなコメディ感から始まりつつ、
いつの間にか、あれ?
いやいや、イヤイヤイヤ…もう嫌〜!
なにこの🤫🙈💬🔇! な展開が痛烈。面白かった!韓国の女優さん可愛い。ギジョンちゃんが好きです。
格差テーマ続きという例年の受賞/話題作、色々見てみたくなりました! pic.twitter.com/EcOuImydSU
— そよこ (@soyokosan) January 13, 2020
ダソンの誕生日にキャンプに出掛けたパク一家。
ところが大雨のせいで中止になり、翌日に家で誕生日パーティーを開くのでした。
ギジョンはギウとともにパーティーに招待されることになります。
最後あの男に刺されるギジョン
物語の中で衝撃的だった最地下のあの男。
その男はギウを襲った後、パク家の台所から包丁を持ち出しダソンにケーキを持っていこうとするギジョンの胸に突き立てます。
大量に出血し苦しむギジョンに半狂乱の母・チュンスク。
その場面でギジョンが亡くなったと確信できる描写はなかったのですが、終盤でギジョンの遺影が飾られた祭壇があったことから亡くなっっていたことがわかりました。
そこで不思議に思ったことが、キム家で亡くなったのがギジョンだけだったということです。
兄のギウや母チュンスクが死んでもおかしくないような修羅場でしたが、あえてギジョンだけが死んだことに何か意味があったのでしょうか。
キム家で死んだのはギジョンだけ
ダソンの誕生日パーティーの日にパク家にキム一家は全員いましたよね。
そしてギウはあの男に石で殴られ瀕死の状態でした。
母チュンスクもあの男に切りつけられ何があってもおかしくない。
父ギテクはダソンを驚かすためにインディアンの格好をして隠れていたものの騒ぎに気づいて飛び出したのでいつ襲われてもおかしくないですよね。
なのでキム家全員が死ぬ可能性は十分あったわけです。
特にギウに関しては死んだと思いこむ描写でしたが、実は助かっていたわけですし…
そんなことからギジョンだけが死んだことには、何か意味があると思えてなりませんでした。
ギジョンだけが死んだ意味とは
「パラサイト 半地下の家族」のジェシカ役パク・ソダムという女優さん👍🏼
可愛いですな🤗
🇰🇷🤝🇯🇵 pic.twitter.com/L5I4RGztjN
— KA-neo (@3rd_DRAGONext) January 23, 2020
キム家でギジョンだけが死んだことの意味については人それぞれいろいろな意見があると思います。
そんな中で私が思ったことは、
ギジョンが死ぬことが一番残酷で謎が大きい結末になった
ということではないかと思いました。
ギジョンは半地下の家族に似合っていない
それは、キム家の中でギジョンだけが半地下で暮らすような人物ではないように思えたからです。
たまたま貧乏な家に生まれてしまい半地下で暮らしているが、本来ならもっといい暮らしをすべきだと思えるほど才能もあり賢いギジョン。
ギジョンの賢さがわかる描写はたくさんあったので、半地下の家族の中でギジョンだけ少し雰囲気が違っていたと感じた人も多かったのでは?
劇中で兄のギウが、パク家の豪邸や金持ちの暮らしに「お前だけが似合う」とギジョンに言う場面もありました。
ということはギジョンだけ半地下の家族に似合っていないということ。
そんなギジョンが死ぬことは他の家族が死ぬよりも残酷に思えました。
ところが、いくら才能があっても生まれた環境から抜け出すことは不可能に近い。
だからギジュンは生きていくことの方が逆に苦しく残酷だったのかもしれない…
なのでそんな環境からギジュンを開放したと捉えることもできます。
家族全員が死んだらオチが単純になる
半地下の家族の中でギジョンだけが死んだのは、ポン・ジュノ監督の狙ったオチではないでしょうか。
というのは、上記でも述べたように家族全員が死んでもおかしくない状況だったわけです。
なのにあえてギジョンだけが亡くなっているわけです。
考えてみると、最後キム一家全員が死んでしまっては”半地下家族が皆死んで終わり”という単純なオチになります。
ところがこの映画のオチはとても奥深いものがあるんです。
詳しい内容はここでは省きますが、父ギテクの結末と兄ギウの決意が何とも心揺さぶられるオチなんですね。
そして兄のもとには同志ともいえるギジョンはもういないわけです。
- ギウの決意した将来がかなったように見えた最後の描写
- ところが今だに半地下の家で暮らしている場面に戻る
そこに今の環境から抜け出すことの難しさや格差社会の壁など、いろいろな問題が凝縮されて詰まっているように思いました。
そして唯一抜けだせるかもしれなかったギジョンはもういない。
最後、半地下の家の窓の外で降りしきる雪がすべてを物語っているようでした。
まとめ
映画「パラサイト半地下の家族」でなぜギジョンが死んだのか、キム家の中で一人だけ刺殺された理由を考察しました。
この映画でギジョンはかなりのキーパーソンでした。
最後死んだのは悲しかったですが、もしギジョンが死なずにいたら彼女の人生はどんなふうになっていたのか想像するのもまたおもしろいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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