映画「パラサイト半地下の家族」でドキッとした人が多かったと思われる場面が、パク夫妻のソファシーンではないでしょうか。
そのソファシーンは果たして必要だったのかという意見も出ていますが…。
そして奥さんのちょっと不可解な言葉。
今回はパク夫妻のソファシーンは意味があったのか、そして奥さんの言葉の「時計回り」や「ドラッグ」についお届けします。
目次
パラサイト半地下の家族のソファシーンに意味はある?
パラサイト地上波めっちゃくちゃ嬉しい。 そう嬉しい…だからこそ言いたい…
ちくび時計回りだけはカットしてください!!! pic.twitter.com/JF5xhfQ2Ii— マツ (@SuxD6) December 25, 2020
パク家の息子・ダソンの誕生日にキャンプに出かけた一家ですが、大雨のため中止になり引き返します。
ダソンは納得がいかず、大雨の中、庭にテントを張り一人でキャンプすることに。
リビングは大きなガラス張りの窓なので、ダソンの様子を見ることができるとパク夫妻はソファで寝ることにしました。
パク社長と奥さんのソファシーン
ソファで一緒に横たわったパク夫妻。
パク社長が奥さんの胸をまさぐりだしだんだんいい雰囲気に…
最初は近くにいる息子が来るかもしれないと抵抗する奥さんでしたが、結局快楽に勝てなくなってしまう…
普段上品ぶっている奥さんのそんな姿は興味深かったのではないでしょうか。
そんなパク夫妻のソファシーンの少し前に、最地下夫婦の使用済みコンドームの袋がアップで映る場面がありましたよね。
その場面によってパク夫妻のソファシーンにはある意味、深い意味があったことがわかります。
富裕層も貧困層も同じ人間だという描写
最地下夫婦のコンドームの袋とパク夫妻のソファシーン。
そこに込められた意味について考えてみました。
最地下の夫婦とパク夫妻はすべてにおいて対照的で、住む世界も違います。
ですが、富裕層の人間にも貧困層の人間にもある性的欲求に貧富の差はない…
つまり同じ人間であることを再認識してほしいという場面だったのではないでしょうか。
しかし、テーブルの下に隠れる羽目になったキム親子は気の毒でした。
パク夫妻の営みを聞かされ、父親の悪口を本人と子供とで聞かされ…
奥さんは「時計回りに」や「ドラッグ買って」などと言っていましたけど、どんな気持ちで聞いていたのでしょうね。
そんな奥さんの言葉はちょっと解釈しづらかったですが、結局どういう意味だったのでしょうか。
奥さんの時計回りとドラッグの意味
#パラサイト パク社長『今夜は反時計回りでどうだ?』 pic.twitter.com/gT2ACNWw4q
— よしツム (@SSBbaIxKpRvWHrm) January 26, 2020
ソファで寝ることにしたパク夫妻。
まるで車の後部座席のようだと言ったパク社長はスイッチが入ったのか、奥さんの胸をまさぐりだします。
少し抵抗する奥さんでしたがそのうちに「時計回りで」と要求。
しまいには「ドラッグ買って」とまで言い出していました。
時計回りって何?
奥さんの「時計回りに」の意味が全然分かりませんよね。
時計回りの愛撫が、単なる奥さんの好みだったと言えばそれまでなんですが…
ちょっと調べてみたところ、ポン・ジュノ監督がインタビューで「観客がこのシーンを見て、”早く終わってくれ”と思ってほしかった」と語られたそうです。
最も”早く終わって”と思っていたのはテーブルの下に隠れているキム親子ですよね。
その状況のキム親子に共感してほしかったというポン・ジュノ監督の意図があったようです。
そして、パク夫妻のソファがあるリビングから見える庭のテントには息子がいます。
その息子がいつ部屋に入ってくるとも限らないわけですから、奥さんとしても早く終わらせたい。
このようなことから「時計回り」には「早く終わってくれ」という意味があったと思われます。
時計回り=順序良く時を進めてくれ
ということなのでしょうか…。
人によって解釈は違ってくると思いますが、私はそう思いました。
そして奥さんの不可解な言葉のもうひとつが「ドラッグ買って」でしたよね。
なぜそんなことを言ったのか考察してみました。
ドラッグ買ってと言ったのはなぜ?
パラサイトに関してはネタバレになるのであまり言える事がないのですが、とりあえずお金持ち一家の奥さんがとてもかわいいです pic.twitter.com/a5cFlITmCY
— KapiKapi (@Sun1986Like) January 13, 2020
ソファでいい雰囲気になったパク夫妻ですが、ソファがまるで車の後部座席のようだったことから夫婦に火が付いた様子でした。
それはパク社長の以前の運転手の下着事件が関係しています。
ギジョンが運転手をやめさせるために、自分の下着を脱ぎ捨て仕掛けた罠だったのですが、パク社長は運転手が車の後部座席でそのような行為をしていたと思い込み運転手をクビにしました。
運転手にとってはとんだ冤罪で気の毒でしたが…
そのことを奥さんに報告したときに、車に下着をを忘れるなんてドラッグをしているとしか思えないと言っていました。
そして、その忘れ物の安物の下着をつけると興奮しそうだとパク社長が言うと「じゃぁドラッグを買って」と奥さんが言うんですね~。
なので、まるで車の後部座席のようなソファでの行為が、ドラッグを使ったように刺激的だということの例えの意味での描写だと思われます。
車の後部座席のようなソファでの行為は、パク夫妻にとってちょっと下衆で逆に新鮮だったのかもしれません。
つまり、安物の下着をはいてくれたら興奮するというパク社長に対して、
ドラッグを買ってくれたら下着を忘れるような下衆な女になれる
というパク社長を喜ばすための言葉だったのだと思います。
富裕層で普段は上品、そして綺麗な奥さんだからこそ、そのギャップに萌えてしまうんでしょうね。
そして、やはりここも富裕層も貧困層も同じ人間だというメッセージが隠されていたのだと思います。
まとめ
映画「パラサイト半地下の家族」のソファシーンの意味や、なぜ奥さんが「時計回り」や「ドラッグ買って」と言ったのかについてお届けしました。
このソファシーンにもギジョンが仕掛けた前座がちゃんとあり、そこからつながっっていった場面です。
このシーンに限らず、伏線が伏線を呼ぶようなそんな入り組んだ構成はほんとうに面白い!
見る度に解釈が変わったりもっと奥深い部分を感じ取れたりするので、何度観ても楽しめる映画ですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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