タイタニック号はどこに沈んでいる？事故原因と引き上げられない理由も

映画「タイタニック」は、1912年に実際に起きた豪華客船沈没事故をもとに描かれた作品です。

20世紀最大の海難事故とされるタイタニック号の沈没事故。

事故に関してさまざまな調査が行われてきましたが、事故原因や船体が沈んでいる場所はどこなのか調べてみました。

そして現在もなお引き上げられていないタイタニック号。

その理由についても追っていきます。

 

タイタニック号はどこに沈んでいる？

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タイタニック号はイギリスのサザンプトン港から出港し、フランスのシェルブール、アイルランドのクイーンズタウンを経由して、アメリカのニューヨークへ向かっていました。

航海中の4日目、1912年4月14日23時40分に氷山に衝突し、2時間40分後の翌4月15日の2時20分に沈没しました。

タイタニック号が沈んでいる場所を座標で言うと、北緯41度43分55秒、 西経49度56分45秒の水深約3800メートルになります。

地名はカナダ、ニューファンドランド島のセント・ジョーンズ港の南方約600kmの海域。

北大西洋の真っ只中ですね。

こんな海の真ん中に、増して真夜中の暗闇に放り投げだされた人々の心情を思うとほんとうに胸が痛みます。

タイタニック号の事故原因・さまざまな説

今日前半だけタイタニック見たんですが
オープニングだけで涙目になるんですよ pic.twitter.com/A6HRMMSrL6

— レオかエディになりたい (@leo_jack_eddie) December 16, 2020

タイタニック号が沈没した直接的な原因は氷山に衝突したことですが、他にもさまざまな説があるようです。

石炭火災による説

タイタニック号は出港前にすでに石炭火災を起こしていたといわれています。

タイタニック号出港前の写真で、船体側面に約9メートルの焦げ跡が確認でき、実際に造船所の港を離れる前から石炭庫では自然発火による石炭火災が起きていました。

1912年4月10日にサウサンプトン港で乗客を乗せた時点でも火災は消火できてなく、船体の構造の一部がかなりもろくなっていたとされます。

氷山との衝突は沈没のきっかけであって、おもな原因は石炭火災による船体の強度低下である説が有力説とされています。

石炭火災を消化するにはボイラーにくべて燃やすしかなく、必要以上のスピードが出ていたとも言われています。

操舵手の操船ミス説

操舵手が氷山が近くにあるのを見てパニックに陷り、間違った方向に舵を切ったという操船ミス説。

次席一等航海士・マードックが氷山を発見したのは衝突の4分前で、氷山との距離から停止可能な距離でした。

しかしマードックは操舵のみで回避できると判断。

操舵手に号令をかけるもこの号令は帆船時代からの名残で、蒸気船式の号令で訓練されていた操舵手はパニックを起こし反対の方向に舵輪を回してしまいます。

操舵手のミスに気づいたマードックは修正するも手遅れでどうにもならなかったとされています。

加えてブルース・イズメイ社長が船長に微速前進での航行を命令したことで船首に水圧がかかり浸水が早まったとされ、前進しなければカルパチア号が救助のために到着するまで持ちこたえたという証言もあります。

ブルーリボン賞説

タイタニック号が出向したサザンプトン港からニューヨークへの航路はヨーロッパとアメリカを結ぶ最重要航路で、その区間のスピードを競う大西洋最速横断記録「ブルーリボン賞」の舞台でした。

タイタニック号もこの賞を獲得しようと無理な航行を強行したことが事故の原因という説もあります。

しかし、タイタニック号はスピードよりも豪華さに注力した船であり、機関性能の能力がブルーリボン賞を獲得できるレベルではありませんでした。

なのでブルーリボン賞を狙って無理なスピードを出したという説は根拠が薄いようです。

ところが「海氷が存在する」という警告を受けていたにもかかわらず、見張りが氷山に気付いたときには最高速に近いスピードが出ていたそうです。

確かに船長の「処女航海で大西洋横断のスピード記録を出したい」という欲望はあったかもしれませんが、タイタニックが高速で航行した理由としては、

• 船長をはじめ多くの船員が高速で氷山を突破したほうが安全だと考えた
• 石炭火災を消化するために石炭をボイラーに投げ込んだため自然とスピードが上がった
• イギリスの炭鉱のストライキでギリギリの石炭しかなくスピードを落とすことができなかった

と考えられています。

その他の説

その他にも「船を所有していたホワイト・スター・ライン社が財政難のためタイタニックの保険金を得ようと故意に沈めた陰謀説」や「二度の事故により廃棄寸前だった姉妹船”オリンピック”との船体すり替え説」などもあります。

この件に関しては、テレビの特別番組などでも物議を醸していますよね。

そして、事故が起こった年の地球や太陽、月の異常接近により航路にありえないほどの氷山が呼び寄せられたという説まであります。

こうやってみてくると、たくさんの要因が重なった事故だったことが想像できます。

大きな疑問や謎も残すタイタニック号の沈没事故。

ひとつ言えることは、二度とあのような事故があってはならないということだと思います。

そのタイタニック号は現在も海の底で眠っています。

100年以上たった今も引き上げられない理由を追ってみたいと思います。

タイタニック号が引き上げられない理由

14年ぶりに海底に眠るタイタニック号が撮影されたそうです。
映像が綺麗です。
しかし、微生物による分解で予想以上に崩壊が進んでいるようです。
船員室や特等室は完全に崩れてしまったようです。
難しいことですが一度でいいので、この目で見たいものです。#タイタニック号 pic.twitter.com/J3VFu6tq4w

— ピリカ (@sh1014jp) August 25, 2019

沈没場所も判明しているのにタイタニック号が引き上げられない理由は、簡単に言うと引き上げても何もメリットがないということです。

まずサルベージには莫大な費用がかかります。

無理して引き上げてもかかる費用に見合う利益がないので意味がありません。

それに、深海に沈んだ大型船を引き上げる技術が100年前はあたりまえになかったでしょうし現在でも難しいと思われます。

仮に引き上げたとしても置き場所にも困りますし、タイタニック号のように腐食が進んだ船体を原型を留めたまま引き上げるのは不可能です。

まとめると、

• サルベージには莫大な費用がかかる
• 引き上げても費用に見合う利益がない
• 深海に沈んだ大型船を引き上げる技術がない
• 腐食が進んでいて原型を留めたまま引き上げるのは不可能

といったことです。

このようなことから、引き上げる価値も理由も必要性もないことがわかります。

タイタニック号は事故の調査もほとんど終わっているので引き上げてまで何かにする必要もないですよね。

タイタニック号の残骸は現在も腐食を続けており、最終的には海底にサビの破片が散らばるだけになるそう。

何十年後かには完全に消滅してしまう日が来るようです。

まとめ

タイタニック号はどこに沈んでいるのかと事故原因や引き上げられない理由についてお届けしました。

タイタニック号は北大西洋の海の中深くに今もなお眠っています。

映画「タイタニック」ではジャックとローズの悲恋に涙しましたが、こんな事故が実際に起ったのかと思うとほんとうに胸が痛くなります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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